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外壁 断熱 考え方 遮熱材

ゼオンサイディングと法22条区域

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あらかじめ,予想をしていましたが,困ったな,と.

工務店さんからメールがあって,要は
「FP工法とゼオンサイディング(樹脂サイディング)の組み合わせは防火構造を受けていない.」とのこと.

 ゼオンサイディングの技術資料を見ると防火認定は断熱材の観点から見ると,ざっくり言えば,
●充填断熱材にはグラスウールしか認定を受けていない.
●付加断熱材にはロックウールかフェノールフォームしか認定を受けていない.
●FP工法の断熱材はウレタン断熱材.

 これらは全部知っていた.
 実は以前に考えていた浦見町の土地は「準防火地域」だったので,窓やら壁の制約が多くてプランに苦労していました.
 で,今回は工務店さんからPF工法を勧められたので,なにか「かわす」対策があるのかなぁーと思っていました.
 んで,まもなく見積もりが出るというこの段階で

「樹脂サンディングはFP工法で防火認定を受けていない.相談させて下さい」

 とのこと.

ええええーーー.
むーーーーー.
どーしましょうか.

 まず,目標は
1:メンテナンスを減らすためにガルバニウム鋼板,窯業系サイディングは使わない.
2:300mm断熱相当の断熱にする.
というのが外壁に対する考え方である.

 「1」を満たすためには,ベルパーチなどのタイルの採用が考えられ,これなら防火認定も「行ける」のかもしれない.
 だか,高価で重い.
 特に重いということは付加断熱を施工する上で,最も避けなければならないことであるので却下.
 樹脂サイディングであれば軽くてメンテナンスもほとんどいらないということで,採用を考えていた.

 ではゼオンサイディングで認定を受けている工法で,目標「2」を満たせばいい.

 目標とするのは「300mm断熱」なのでここが参考になる.つまり,数値だけ追うと
・熱伝導率0.035[W/(m・K)]のグラスウールを用いて
・内側の付加断熱として50mm
・充填断熱として105mm
・外側の付加断熱として140mm
を施工している.熱抵抗値としては8.4となる.

 ゼオンサイディングでは充填+付加断熱としてはPC030BE-0676しか防火認定を受けていない.(下記の図は2×4の断面だがPC030BE-0676でもほぼ同じ)

 

 ただし,この詳細は今日現在でググっても詳細が出てこない.つまり,何mmまで充填できて何mmまで付加できるのかがわからない.なので,建築の素人として勝手に「妄想」してみる.違っていたらごめんなさい,苦情は受け付けない,ってことで.

 まず充填断熱のグラスウールは「300mm断熱」と同じ熱伝導率0.035[W/(m・K)]でいいだろう.つまり厚さ105mm.2×6材を使って厚さ140mmにするという荒技も考えられるが,材木にかかる費用が大幅にアップするだろう.これは避けたい.なので105mmとしよう.
 熱伝導率0.035[W/(m・K)]グラスウール,厚さ105mmの熱抵抗値は3.0だ.

詳細はクリック

 よって「300mm断熱」の熱抵抗を満たすためには「8.4-3.0=5.4」の熱抵抗断熱材を外側に付加すればいい.それもロックウールかフェノールフォームのいずれかで.
 ロックウールはグラスウールとほぼ同じ熱伝導率(0.032[W/(m・K)]).
 フェノールフォームはここのネオマフォームとして,熱伝導率は0.020[W/(m・K)].つまり,同じ熱抵抗を求めるのであれば,ロックウールよりもネオマフォームのほうが薄くできる.これは付加断熱をする上で重要.ゆえに,外付加断熱にはネオマフォームを仮定する.

 ネオマフォームで最も厚いのは,Webを見る限り100mmで熱抵抗は5.0で300mm断熱のためには足りない.なので,二枚重ねで考える.

 50mm+60mmで熱抵抗は5.5になり,105mmのグラスウールと合わせて8.5となり,300mm断熱相当になる.
 ただし,50mmと60mmを現場で区別してとなると面倒な話ではないだろうか.
 60mm+60mmのほうが作業効率も良さそうだが,いかがだろうか.ビスの長さは140mmまで対応できそうなので,いいだろう.
 web上の定価(?)ベースでも
 50mmは5920円(118.4円/mm)
 60mmは6770円(112.8円/mm)で60mmのほうがコストパフォーマンスがいい.(価格は本日現在)

 

 もしくは充填断熱を140mmとするならば,充填断熱だけで熱抵抗は4.0だ.300mm断熱相当にするためには,熱抵抗が(8.4-4.0=)4.4不足する.これをネオマフォームの外張り断熱で補うためには95mm(熱抵抗4.8)の厚さが必要.こちらは外付加断熱を二枚重ねにしなくてもいいし,外付加断熱の厚さも薄くなって,施工性がいい.

 これら組み合わせが防火認定上可能かどうかはわからないけど,結論として

外付加断熱ネオマフォーム95mm+充填断熱グラスウール140mmと樹脂サイディング

外付加断熱ネオマフォーム60mm×2+充填断熱グラスウール105mmと樹脂サイディング

 のいずれかがいいのかぁ?木材も含めたコスト的にはどっちが安いのか?????

 あとは,FPパネルとネオマフォームのコスト差はどのぐらいなのだろうか.KMさんはFPの家で見積もっているはず.差分は???

 

 もともとFP工法で「300mm断熱+樹脂サイディング」を防火認定を考えずにやるとしたらどうなるか. FP工法というのは,要は硬質ウレタンフォームを充填した壁で断熱しようということだ.ここによると,熱抵抗は4.37,切り捨てで4.3だ.300mm断熱の熱抵抗は8.4だから8.4-4.3=4.1 この分だけ付加断熱しなくてはならない.熱抵抗4.1のグラスウールで外付加断熱というのは・・・・たいへんじゃね? 
 結局ネオマフォームを貼り付けることになり,厚さ80mmでは熱抵抗4.0と不足し,その次に厚い厚さ95mm,熱抵抗4.8を張らなくてはならない.FP工法は確実に割高.なのでどーなんだろ.







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